これまでの仕事の経験が活かせる
医薬品にかかわる職種で得た経験は、登録販売者としての業務に大きく役立ちます。配置薬営業で培った顧客対応力や提案力、MRとしての医療用医薬品の知識やコミュニケーション・交渉スキル、医薬品製造での品質管理や安全性に関する知識は、ドラッグストアでの接客や商品説明、店舗運営に大きく役立ちます。
配置薬営業からの転職成功事例
ある配置薬営業のAさんは、長年地域のお客様を相手に医薬品・健康食品の提案販売を行い、信頼関係を構築してきました。ただ、ノルマに毎月追われてプレッシャーがかかりつづける日々を過ごし、お客様に合わせた時間帯に仕事が急に入ることが頻繁にあり、プライベートとの両立が難しいことに悩んでいました。また、営業職として個人で仕事をする場面が多いことに不満を感じており、ドラッグストアで従業員全員で力を合わせてチームで仕事をすることに魅力を感じ、ドラッグストアへの転職を決めました。登録販売者資格を取得したことを機にドラッグストアに転職しましたが、資格を取得する前に配置薬営業をしていた期間も医薬品販売の実務経験としてカウントすることができ、ドラッグストアへの入社直後から見習い期間ではなく、正式な登録販売者として勤務ができました。店舗でのお客様の対応や、ニーズに応じた商品の提案力、また他の従業員からの評判も良く、上司から高い評価を受け、未経験ながらも入社後わずか1年で店長に昇格。このように、営業スキルと資格を組み合わせることで早期キャリアアップが可能です。
MRから転職したケース
製薬会社のMRとして、頻繁に全国で転勤をして働いていたBさんは、MRの需要が年々下がっていることを実感し、定年までMRとして勤務することに不安を感じて、早期退職を決断しました。退職後に本当にしたいことを探して第二の人生をスタートしようと思っていましたが、いざ退職してみてから色々な選択肢を考えましたが、これといって本気になれる仕事が見つかりませんでした。医薬品にかかわる仕事にもう一度就こうと初心に戻り、登録販売者資格を取得。調剤併設率の高いドラッグストアに転職しました。MR時代の薬剤知識とコミュニケーションスキルを活かし、すぐに店長の右腕として従業員のマネジメントに大きく貢献。店舗の従業員の士気が上がり、減少傾向だった店舗の売上増加にも貢献しました。
医薬品製造から店舗業務への適応
医薬品製造工場で品質管理を担当していたCさんは、入社後5年がたち、職場では新人教育など、リーダー的な役割を担って活躍していました。ただ、職場の先輩社員の方が年齢とともに体力的に厳しく、体を壊して退職していく方を何人も目にし、この先10年、20年と工場勤務を続けることに不安を感じ、転職を考えていました。学生時代に接客のアルバイト経験があり、その時のやりがいを思いだし、登録販売者資格を取得してドラッグストアに転職することを決意。仕事が終わった後独学で勉強を続け、1回目の試験で合格し、ドラッグストアに転職。初めは正社員としての接客は未経験のため戸惑ったものの、前職で培ったミスなく仕事を進めるスキルや、マネジメント経験が在庫管理や陳列業務に活かされました。また、医薬品の成分や安全性に関する深い知識が信頼を生み、入社2年目にして店長を見据えた研修に参加できることが決まりました。